住宅の価格の中身の話し 〜 適正な安さとは? 後編
前編では、価格のイラストの「 建物原価 」という部分の中身は
「 建物原価 」 = 物(材料) + 工賃 というようにわけられます。
「物(材料)」と「工賃」は、安ければ良いとはなりません。
「安さ」だけを追求しては「質」も落ちることとなります。
「質」を落とさず、「安く」するには ~ と書きました その続きです。
「物(材料)」に関して元請会社(住宅会社)の腕の見せ所は、いかに「物(材料)」をより安く仕入れられるかです。
「年間の取引量(棟数)」 「支払い条件」 「ルート」などなど、あの手この手と日々の 交渉の積み重ねで、各社に違いが出てきます。
「工賃」に関して元請会社(住宅会社)の腕の見せ所は、長い付き合いができる専門業者(協力業者)との緊張感のあるつながりを基に、ある1件の仕事で交渉するのではなく元請会社(住宅会社)として、ある意味どのくらい仕事をつくれるのか(年間で休みなく仕事を予定できるのか)など、やはりお互い長い付き合いの中で、交渉を積み重ねることで、各社に違いが出てきます。
私の実務からの結論を言いますと、質を落とさない「安さ」を追求するためには
ある一定規模の棟数(売上高)と、効率経営の両輪が必要です。
「販売経費」「人件費・事務所経費」も、棟数(売上高)が少ないと1棟あたりの負担が多額になります。
また「建物原価」である「材料の仕入れ価格」の交渉は、ある一定規模の棟数(売上高)がなければ交渉すらできません。
奥のふかーい住宅の業界なのです。
(でも正直、業界の従来のルール、やり方のままでは、進化がないのでは?)
間違いなくこれまでの住宅会社の取り巻く環境は変わりましたし、今後はさらに厳しく なっていきます。
景気や、地域経済などなど、実際に住宅を建てたいお客様の環境が厳しいわけです。
住宅は高額な買物で、金額の違いも大きくなり、ますます賢い選択をされるお客様が増えてくると思います。
「どんぶり勘定」や「過剰設備・過剰仕様」「無意味な高級仕様」などで高価格を提案する。
本当の信頼関係。頼れる、任せられる住宅会社とは。
奥のふかーい住宅の業界ですが、私たちは当社にしかできない家づくりの取り組みとして価格についても「一定規模の棟数(売上高)と、効率経営」に取り組み、お客様に少しでも安く、そして正直に提案します。