スペシャルインタビュー

弊社代表取締役 佐藤真一

照明師・中村雄大さんとは同級生で、小学生時代からの友人という事もあり、今回の特別インタビューとなりました。設計士・神子島さんは弊社商品・40などで一緒に仕事をする仲間で、神子島さんの事務所は弊社とともにリノベーションした作品の一つ。5年以上の付き合いとなる。

神子島肇建築設計事務所代表 神子島肇

代表作は『ヒカリノデンタルクリニック』他。
自身のアトリエ『二十間坂・白のスタジオ』は弊社が施工協力し、築80年近い中古物件をリノベーションし、2013年、函館市都市景観賞を受賞。

照明師 中村雄大

MGS照明設計事務所(東京・西麻布)在籍中に国内外一流ブランドのファッションショー等の照明デザイン、照明演出に携わり、2013年までホテルオークラ東京の照明プランナー&ディレクター責任者として活躍。

café D'lcl

今回のインタビューを行った『café Dʼici』の照明も、中村氏の手によるものです。
照明を壁面に添わせる『ホリゾント』という舞台照明の技法で地平線を出し、奥行きをつけるなど、様々な手法で店内がよりあたたかい空間にしています。

今回のスペシャルインタビューは2人の建築士と照明デザイナーで「照明」について話して頂きました。

Interview Start インタビュー風景 早速ですが、みなさんは『照明』をどんなふうに捉えているんでしょう?

すごく簡単に言うと、人の気分を左右するもの、でしょうね。
たとえば家の中で「花」を置いてある場所にちょっと光をあてるだけで、平坦だった室内にポッと引き立つ部分が出来て、
全体に特別な存在感が生まれます。
僕の場合は、一般住宅からホテルだとかの大きな建築物、それと舞台などにも関わってきましたが、規模に関わらず“ただの場所を”シーン“に仕上げることをする。
つまり、高揚、安らぎ、感動という情緒へ直接働きかけて心に響く空間にする。
それを生み出すものが照明ですね。

うん、普通はね、照明にこだわると言うと、照明器具のデザインから入って行くと思うんですが、
というか、僕がそうだったんですが(笑)、
こう何年も家づくりに携わっているうちに設計や建築では到底出せない「光の効果」に気づいてくるんですよ。
僕の頭の中では良い家を突き詰めるほど、シンプルにシンプルに「いかに建築しないか」ということに考えが進んでいくんですが、そこに照明の効果、たとえば奥行きを出すとか、場を引き立てるとかで照明を使うと、
すごく自然で居心地の良い場所に、かつ、完全にオリジナルの家を創りだせてしまう。
建築全般に通じる、究極の“仕上げの装置”だなと近年ずっと考えていますね。

そうですね、佐藤さんと組んで仕事をするときもそうですが、
僕はいつも「そこにあるあかり」を気にしながら家の設計を練ります。
自然光も含めての“あかり”ですが、この空間だから、このあかりだからこの場が引き立つ、というふうに設計段階で光を計算していきます。
佐藤さんとはこれまでにも照明について話し合ってきましたが、中村さんが函館に帰ってこられたので、3人で更にこだわりをぶつけていけたら、いずれは照明を使って函館の街並みまで変えていけるんじゃないかとワクワクしています。

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インタビュー風景 いま神子島さんから「照明で街並みまで変えられる」と出ましたが、変える必要を感じているということですか?

なんでもかんでも明るくして、都会のように、夜も元気に!ということではないんですが『ひかりの街』と
うたっている割にどうも“きらめいていない”。
観光地以外のエリアの暗さは街そのものを象徴しているように思えて、気になります。

僕も函館に帰ってきて、「すっかり暗くなってしまった」と驚きました。


ちょっと工夫するだけで「あの道を通って帰ろうか」という日々の愉しみにも繋がって、光の魅力に気づいたり、
気にしたりする場面が増えると思うんですけどね。

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インタビュー風景 たとえば観光地の照明の中で、これだけは許せない、というものはありますか?

う〜ん、僕は否定的なことは言いたくないんですよね、言っても意味がないですし。
でも、もっとこうしたら良くなる、ということは考えますよね。

同じことを繰り返し過ぎる、というのはあるかな。
冬のイルミネーションなんかそうですけど、毎年同じことをやっていつ来ても同じ、というのはもったいないなと思います。
ちょっと考えるだけで変化は作れるから。

僕の目からみると仕掛けが足りなくて、歴史的建造物が不気味な色になっているとか、
観光のメインストリートの電球が切れていたり、同じ道でも色味が違ったりというのは気になってますね。
見て歩く場所ですし、気づく人は気づきますから。

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インタビュー風景 なるほど。最近では中村さんが神子島さんの二十間坂のアトリエの屋外照明を手掛けられたそうですね。

そうですね、もともと神子島さんと佐藤がタッグを組んで作った作品に、僕が光のお化粧をさせてもらいました。


照明に気をつかっている方も増えてきましたし、3人で喋ってても仕方ないんで目に見えるかたちで
「僕らの言ってるのはこういう感じ」というひとつの例を神子島さんの家でやって貰いました。

照明も含めて、暮らしや街並みも楽しもうとする人、面白がろうとする人がたくさんいますから、
ひとつの建物が灯ることでそういう方たちが反応してくれるんじゃないかと期待してます。

もともと良い雰囲気をたくさん持っている街ですから、ちょっとの工夫だけでも面白くならないハズがない。
それに、家を扱っている以上、僕も神子島さんも街並みには少なからず責任があって。
彼の家、僕の会社、と少しずつですが実際に見せていくことで何かのきっかけが生まれるかもしれないと思っています。
それに、中村雄大という人間が函館に帰ってきましたし、僕らも、函館の街も、彼を使わない手はないですよ(笑)。

たとえば観光地の照明の中で、これだけは許せない、というものはありますか?
インタビュー風景 インタビュー風景

二十軒坂にある神子島さんのアトリエ。照明器具の一部にカバーを施し、光量を加減するなどの細工が随所に。「前庭に背の高い樹木があって、そこを狙って光をあてたくなるんですがその気持ちはグッと抑えて(笑)、ライトアップではなく“あかりをともす”という加減で仕上げました」(中村氏)

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